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元興寺・白毫寺の萩 2010年10月1日 |
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元興寺の萩 |
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記録的な猛暑の影響で遅れていた萩の開花。ようやく見ごろになり、奈良の名所のうち二か所を訪ねました。 まずは、白毫寺(びゃくごうじ)。以前、同じく萩の名所として知られる新薬師寺を訪ねた折、近くにありながら回れなかったお寺です。
お寺は高円山のふもとにあり、参道の石段の両側に萩が植えられています。 途中にある山門をくぐると、さらに石段が続き、古びた土塀沿いに、両側から覆いかぶさるような茂み。まさに萩の寺。
本堂や宝蔵のまわりにも萩、萩…。 境内の奥に、秋萩を詠んだ万葉歌碑が建てられていました。原文は難しいのですが、お寺のパンフレットなどによると、次のような歌です。 高円の野辺の秋萩いたづらに 咲きか散るらむ見る人なしに 笠 金村(かさのかなむら) (高円の野原の秋萩は、誰も見る人がないのに咲いては散っていくことであろう) 天智天皇の七番目の皇子、志貴皇子(しきのみこ)の死を悼んで詠まれたもので、皇子の山荘がこの高円(たかまど)の地にあり、そのあとが白毫寺であると伝えられています。 お寺は高台にあるので、西の方向を振り返ると、奈良市街が一望のもと。興福寺の五重塔や県庁舎が見え、遠くは生駒山まで見渡せました。
萩のほかに、樹齢400年の五色椿を始め椿も多く植えられており、春に来てもよさそうです。 白毫寺を出て、バスで近鉄奈良駅にもどり、「ならまち」をぶらり歩き。
本堂(極楽坊)と禅室の周囲、収蔵庫の入り口あたりに植えられ、ゆったりと枝垂れる枝に紅や白の花がこぼれんばかりに咲いています。 万葉集に最も多く詠まれているのが萩の花。寂しげななかにも心をいやす風情は、風雪を経た伽藍とも調和していました。
元興寺は蘇我馬子が飛鳥に建立した日本最古の寺院が、平城京遷都に伴って移築されたもの。本堂と禅室はいずれも国宝です。 今年8月、禅室の屋根裏に世界最古の木材があると、ニュースになりました。法隆寺の木材より100年古い、飛鳥時代初期に伐採されたヒノキだそうです。
屋根裏の世界最古の木材は、予約制で公開されるそうです(「国宝禅室 屋根裏探検」10月17日〜11月13日)。予約状況はネットに掲示。 ●参考サイト 白毫寺(関西花の寺二十五か所より) 元興寺(公式サイト)
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